10/02/14 ゲキ×シネ「蜉蝣峠」、古田新太は魅力的だが・・・・・・

ひとりでヒマな日曜日、MOVIXさいたまで「おとうと」を観た時に前売券を買っておいたゲキ×シネ「蜉蝣峠」に急遽行ってきた。劇団☆新感線の舞台は、私の好みにあいそうな作品をのぞいてゲキ×シネ待ちにして倹約。今回もそうしてみたが・・・・・・。
【いのうえ歌舞伎★壊PUNK 蜉蝣峠(かげろうとうげ)】作:宮藤官九郎 演出:いのうえひでのり
「goo映画」の「ゲキ×シネ蜉蝣峠」からあらすじ等を引用、加筆。
「蜉蝣峠で暮らしていた記憶喪失の男・闇太郎(古田新太)。彼は元旅役者の銀之助(勝地涼)と一緒に蜉蝣峠を下り、ろまん街と言う宿場町にやって来た。そこでは、天晴(堤真一)と立派(橋本じゅん)というヤクザ者が勢力争いを繰り広げていた。実はその街は、25年前に大通り魔という殺人鬼に襲われ、街を牛耳っていた大親分も殺されていたのだ。盲目の老人・がめ吉(梶原善)の証言で、闇太郎はその事件の生き残りだということがわかる。そして、闇太郎は幼なじみのお泪(高岡早紀)と再会するのだが…。」
<その他の出演者>高田聖子、粟根まこと、右近健一、木村了、他
クドカンと劇団☆新感線の舞台「メタルマクベス」はこちら
最近のクドカンの作品は12月の歌舞伎座の新作「大江戸りびんぐでっど」(感想未アップ)を観たばかり。イイ男に着ぐるみを着せて出したり、ゾンビの群れを出すところは同じようだと苦笑(染五郎はイルカをくさや干しにしたという着ぐるみだった)。軍鶏の着ぐるみを着た堤真一の関西弁は映画「舞妓Haaaan!!!」の内藤貴一郎役とかぶる。
それにしても幕開けからまるで少年漫画でねらうようなベタな笑いをとってくる。「がきデカ」のこまわり君や「マカロニほうれん荘」のようなお下品で変身ネタのよう。お下品でベタな笑い路線には高いお金を出したくない私としては、この時点でゲキ×シネどまりで正解という感じ。
劇団☆新感線メンバーの魅力を活かした当て書き的なキャラ設定だし、見せ場もあるので楽しめはする。劇団メンバー3人によるテクノポップユニットperfumeのパロディっぽい「YAKUZA IN HEAVEN」なんかもう最高に笑えた。
そうやって笑わせながら、闇太郎の失った記憶と過去の「大通り魔」の惨事が少しずつ明らかになっていく。現代社会に頻発する無差別殺傷事件とも重なるのだが、この惨事を起こした人物設定としては説得力がなく、ご都合主義を感じてしまう。
その中で愛するようになった女お泪(おるいと読ませる)と母恋いの思いが重なるところを高岡早紀が二役をしたりするのもわかるが、やはり弱い。
そういう切ない男の表情をやらせたら、二枚目でないくせに古田新太はやたらに魅力がある。これは「リチャード三世」を彷彿とする。堤真一との迫力のある立ち回りもカッコいい。
若手イケメンのダブルりょうちゃん=勝地涼と木村了も可愛いし、なかなか切ない。
しかしながら、何も残らない。一度観てああ、楽しかったで終ってしまった。まぁ、ゲキ×シネも含めて劇団☆新感線は定点チェックの対象であり続けている。
今年の10月には「蛮幽鬼」がゲキ×シネで登場するという。楽しみに待っているとしよう。
写真は「goo映画」から宣伝画像。